参考書(熱力学)
力学に引き続き,熱力学の教科書を紹介します.
力学のところでも言っていますが,誰にでも相性の良し悪しが少なからずあると思うので,一度手に取って眺めてみるべきだと思います.以下で紹介する本で,読んだことがないと書いているもの以外は私自身大体読んではいるのですが,随分前に読んだものもありますし,半分くらいしか読んでないものもあります.あと当然ですが,私はただの学生なので,的外れなことを書いている可能性も十分にあります.
熱力学が一年の必修として開講されている学校は少ないようです.個人的には熱力学を学ぶことは非常に重要なことだと思います.なぜ重要かというのは教員に聞いてください.以下で紹介する本にもそういうことが書いてあるものもあります.
また,熱力学は掴みづらい分野だと思います.東大の一年前期の必修科目の中では最も取っつきにくいもののように思います.(わけ分からないままで良いのであれば単位を取るのは簡単かもしれませんが)実際,よくできている(と言われている)教科書は少ないようで,授業も教官によって質がバラバラなようです.力学より自学が大切になる可能性が高いと思います.
とはいえ,良い教科書も多く存在します.それぞれ構成が異なっているので何冊か読むのが好ましいように思いますが,各自で判断すればよいでしょう.
リンクはAmazonです.
いわゆる一般的な熱力学の教科書です.説明が丁寧で分かりやすいですし,扱っている内容も十分なように思います.
砂川先生の物理の考え方シリーズの一つです.
このシリーズは基本的にどれも分かりやすくて,必要な数学も高度ではないので高校生でも読めると思います。
これだけだと内容が少し物足りないかもしれませんが,掴みには十分だと思います.
読んだことはないですが有名なので紹介しました.
軽く眺めた感じは分かりやすそうでしたが,何とも言えません.
有名な本ですが,読んだことはないです.
比較的新しい本ですが,よく書けているという話を聞くので買って損することはないように思います.軽く眺めたところ,ボリュームは少ないですが,エッセンスを上手く伝えてくれる本のような感じではありました.
有名です.
序盤でヘルムホルツの自由エネルギーが出てきたりとかなり独特な構成になっています.
一般的な熱力学の論理の流れを掴んでから読むと面白いと思います.
熱力学の数学的な構造がよく分かるのでオススメです.
かなり丁寧な分,分かっている人には少しくどいかもしれませんが,高い視点から熱力学の世界を眺めることができる一冊です。
最初からエントロピーを与えており,公理的に熱力学の話題を扱っています.そのため,講義のサポートとしては不向きかもしれません.
最初の方しか読んでいませんが,とても良い本だと思います.(個人的にとても好み)
数学をよく勉強している人や,一度熱力学を学んだ人が読むのに向いていると思います.
後半は統計力学に触れており,そのほかブラックホールの熱力学など,とても面白そうな話題についても書いてあります.(読んだらまた付け足します.)
(なんでAmazonであんなに評価低いんだよ...)